窓から庭を眺めて、野鳥が訪れる風景を楽しむ、なんて想像するととてもわくわくするのですが、都心にいると、そうそう野鳥にはお目にかかれません。家の前にあるゴミ収集所にカラスがよくやってきて、それはそれはイライラしたものでした。
それでも、なんとか、和むことはできないものかと、野鳥の好む実を調べてみて、ピラカンサを植えました。庭というほどでなく、単にスペースというか、狭いところに無理やりに植えてみましたが、半日蔭の場所でも大きく育ち、5月には白い綺麗な花を咲かせます。そして秋には赤やオレンジの実が沢山なります。
肥料を与えることもなく大きくなりますし、病気もしない丈夫な木のようです。
初めて実がなった年、果たして野鳥は来てくれるだろうかという不安もよそに、餌のなくなった頃に、ムクドリがやってきてくれました。住宅街で見通しの悪い場所なのですが、空からは見えるのでしょうか、本当にやってきてくれました。本来の理想としては、水飲み場も設置したいし、それを部屋からこっそり見ていたいのですが、贅沢は言えません。
あれから、5年ほど、毎年訪れてくれるのをチェックするのが、密かな楽しみです。
実は沢山なりますが、殆ど残さずに見事に食べて、去っていくのです。
この時期からは、切っても切ってもどんどん枝を伸ばすので、メンテナンスが大変です。ピラカンサにはとげがあるので、うまく触らないとかなり痛く、ヒィヒィ言うことになり、切った枝を捨てる時もひと手間もふた手間もかかります。
ピラカンサは、日本語ではトキワサンザシといい、トキワサンザシ属(トキワサンザシぞく)というバラ科の1つです。バラというと、また別の話題があるのですが、次の機会に。
棘にあたるたびに、イラっともするのですが、それでも、やっぱり冬に野鳥が来てくれることを思えば、ぐっと我慢。
神様は、私達に、沢山の楽しみを与えて下さっています。これは小さな例ですが、私達が当たり前に思い、ただ気づいていないだけで、実にさまざまな楽しみを用意して下さっているのです。
神様、いつもいつも愛を注いで下さりありがとうございます。